
フランシスコ教皇様がいよいよ来日・来崎されます。
長崎と東京のミサ次第(https://popeinjapan2019.jp/entry/)をご覧になって、様々な言語が混じっていることに驚かれた方もいらっしゃることと思います。
このような、多言語で複数の国や文化に属する人々が一緒に参加するミサ(国際ミサ)について、以前、西町教会ニュース(2017年3月号)に、当時の協力司祭であった 上村 勉 神父様が寄稿された記事を掲載したことがありました。
あらためて、以下にその記事を掲載します。教皇様をお迎えするに当たり、一読いただけると幸いです。
≪国際ミサ(International Mass)を捧げる≫
『教会が言葉、文化、生活習慣の違いを越えて普遍性を示すために』
カトリック教会は、あらゆる世代の人々が、地域、生活習慣、言葉や文化の違いを越えて、互いの相違を抱擁していくべき共同体です。
互いの違いから生じる摩擦と痛みを体験することにより、共同体として改心の機会が与えられます。この改心を伴う関わりによって、教会共同体は多様性による豊かさを身につけることができます。
このように違いを通して生きようと努力することは、他者に対して自分の生活形態を押しつけるという同化を強いることではなく、共に生きる新しい社会、文化を生み出すことになるでしょう。
教会にとって、だれもがキリストにおける兄弟姉妹なのです。難民移住移動者を歓迎するにとどまらず、さまざまな違いを越えて、一つの共同体を作り上げていく努力によってこそ、普遍的であるカトリック教会を社会に証しすることができるのです。
日本では、多くの国の人々が家族や祖国を離れ、民族、宗教、言葉、文化の異なる日本へ移って生活している現実は今も変化し続ける「時のしるし」です。これは、国籍を越えた神の国を目指す日本の教会が挑戦し、福音宣教の新しい展開の可能性を示しています。現に日本の各地で、多くの信徒、修道者、司祭たちが献身的に関わっていて、社会の中でも高く評価されています。教会を訪れる人、又教会が関わるすべての人が、キリストに出会う者の喜びを分かち合うことができれば、希望と喜びに満ちた信仰生活が生まれます。
◎小教区では、毎月一回、第二日曜日に「国際ミサ」をささげることが求められています。これが実現すれば、聖歌、朗読、共同祈願を各国語で分担して奉仕するように配慮すればいいのです。
ミサ後、共にお茶を飲むようにする。話しかけるように努めて、交流し、絆を育てて行くようにするならば、カトリック教会の姿を人々に示すことになります。
「あなたがたは皆、信仰により、キリスト・イエスに結ばれて神の子なのです。洗礼を受けてキリストに結ばれたあなたがたは皆、キリストを着ているからです。そこではもはや、ユダヤ人もギリシア人もなく、奴隷も自由な身分の者もなく、男も女もありません。あなたがたは皆、キリスト・イエスにおいて一つだからです。」(ガラテア3章:26~28節)
上村 勉